116日かかって10kg減のダイエットに成功したのでその方法とかすべてを公開してみます。
※あくまで個人の体験記なのでそのつもりでお読みください。
※同じことをして体調が悪化しても当方では一切責任を負えません。
※実践するならあくまで自己責任で、お医者さんなどに相談しつつ。
まずは自身のスペックと結果から。
ワタクシ、39歳の男性、身長は166cm。
開始時のステータスで体重は67.5kg、体脂肪率は21.0%、ウエストは88cm。
減量後のステータスで体重は57.5kg、体脂肪率は10.9%、ウエストは75cm。
体重は-10kg、体脂肪率-10.1%、ウエストは-13cm。
116日かかって目標の10kg減を達成しました。
こんな感じの推移でした。停滞しつつもきれいに右肩下がり。
前提条件:ダイエットのきっかけとセルフモニタリング
減量のきっかけは保険加入。健康診断の肝臓の数値が悪く、生命保険の契約ができなかったことがきっかけでした。健康診断の所見では華麗に脂肪肝予備軍という診断。お医者さんに割と強めの調子でだらしない生活はやめてやせろと言われてしまいまして。
で、ちょうどその頃、血糖値の増減が自分のQOLに大きく影響しているなーという実感があって。具体的にいうと空腹時のイライラとか食後の眠気とめまいとか、1日のうちで自分の「判断能力」が冴えている時と鈍っている時があって、それがどうやら空腹感とか満腹感、すなわち血糖値の増減が影響しているのではないかと。
このサイトとか大いに参考になりました。
要するに食事の改善でメンタル面と仕事力を改善していこうと。しっかりした診断を受けているわけではないですが、どうも軽度の反応性低血糖症か、血糖値のコントロールがあんまりうまくいっていない体質のようでして。ダイエットしてかつ気分とか仕事の判断力も向上するならいいことずくめじゃん、とダイエットを決行することに。
で、あともう一つ、セルフモニタリングでわかったことは内臓下垂の傾向があるなと。
おれとにかく姿勢が悪く、それがなんというか慢性的なだるさみないたものを引き起こしているかなと。これはダイエットを進めていく上で判明したことですが、一応前提条件として。
ダイエットの方法:6つの方法で減量しました
さて、みなさんが一番知りたいところがここだと思います。6つの巷でよくあるダイエットをいいとこ取りで試してみましたが、中核をなしたのはやっぱり王道の食事。いま流行りの糖質制限ですね。ということで、糖質制限も含めた6つのメソッドについてざっと解説していきます。
ダイエット第1の矢:糖質(=炭水化物)制限
今回の減量の効果のほぼ全てが糖質制限によるものと言っても過言ではありません。
糖質制限の概要は以下のサイトがマンガでまとめられていてわかりやすいです。
上記リンクのマンガを参考にしつつ、「太る」メカニズムをざっくりいうと「体のエネルギーになる糖質(=炭水化物)を摂取→体内でブドウ糖に変換、エネルギーとして使用→余ったブドウ等が脂肪になる→太る」という感じです。どうやら「油(=脂肪分)」の摂取が太る原因ではないらしい、というのが糖質制限推進派のおおよその統一した見解。
(俺注:脂質系の代謝についてはいろいろ調べてみたのですがあんまりよく理解できませんでした。乳化した脂肪がグリセリンと脂肪酸になり、、というところまでは理解できるのですが、それが最終的にどのくらいがエネルギーとして消費されてとかがいまいちよくわからず、、詳しい方がいらっしゃいましたら教えてください)
で、理屈はどうであれ、プラクティカルに。
イギリス人のブロガーのサムさんが低炭水化物と高炭水化物の2つのパターンで1日5000kcalを21日間摂取した記録動画です。低炭水化物の21日間では体重1.3kg増、ウエストは3cm減。高炭水化物の21日間では体重7kg増、ウエスト9.5cm増とのことです。
5000kcalのハイカロリー摂取で上記の結果ってことは通常の食事量で炭水化物を減らせば順調に体重は減るんじゃないかと。
で、よく、脳の栄養になるのは糖分だけ、とか言われますが、糖質が不足している状態では脂肪をベースに「ケトン体」というものが生成され、それをエネルギーにするらしいです。なので、糖質がなくてもとりあえず生命は維持できるらしい。自分も気分によって3日くらいメシを食わない時も過去には何度かあったりしたので、おそらくケトン体生成系が強い体質なのかなーと思ったり。
ってことで、1日の3食から徹底的に糖質を排除してみました。もちろん甘いものはまず全面的に食べません。食事の際もご飯NG、パンNG、うどんNG、そばNG、パスタNG、ラーメンNG。とにかく主食と呼ばれるものはほとんど糖質=炭水化物なので基本的にNG。
上記サイトにて食材ごとの炭水化物の量が調べられます。これを参考に徹底的に食事から炭水化物を排除しました。具体的な食事内容については後述。
ある日の夕食。ごはんは無ーし。
ダイエットの第2の矢:完全無欠コーヒー
少し前に流行りましたね。
この本が大いに参考になりました。
要約すると食事を改善して意思決定のレベルとパフォーマンスを上げようという内容なのですが、その中で紹介されているのがグラスフェッドバターとMCTオイルを入れた「完全無欠コーヒ」。自分も朝食の代わりに毎朝摂取していました。空腹感がなくなり、食事由来の仕事のパフォーマンス低下(腹減ったとか眠いとかイライラするとか)から解放されます。
おれなりの完全無欠。
MCTオイル=中鎖脂肪酸オイルは脂肪燃焼に一役買うという説もあり、プラシーボかも知れませんが「炭水化物依拠のエネルギー生成=シュガーバーン」体質から「脂肪依拠のエネルギー生成=ファットバーン」体質に切り替わったあたりからかなりラディカルに効果が出たような、、、気が、、、。
MCTオイルはこちらをリピート買いしてます。
グラスフェッドバターはコチラ。どーんと1kg。上記コーヒー以外の料理でも使い勝手がよいのです。
ダイエットの第3の矢:ドローイングダイエット・体幹意識・姿勢改善
簡単に言うとお腹引っ込めるだけダイエットです。4キロくらい減ったタイミングで体重は減ったのに体型は変わらないのはなんでだろうと考えた時に内臓下垂と姿勢の悪さを疑いました。幸いなことにヨメ様がヨガのインストラクターなので姿勢についてレクチャーとアドバイスを受け、日々の意識からドローイングと呼吸と姿勢の改善を図り、そこから体型も徐々に整っていったように思います。今にして思えば、ちょうど内臓脂肪が落ちきって皮下脂肪の燃焼に入ったタイミングだったのですごく効果的に感じたのかも。
ダイエットの第4の矢:レコーディングダイエット
毎日体重と体脂肪率を計測し、エクセルにぶっこんでモニタリングをしていました。初期は食べたものも全部記録し、総カロリーと炭水化物量もモニタリング。我ながらここまで行くと変態の領域。停滞期や生活内容と体重の相関もわかり、ある程度減量の見込みが立ちモチベーションも向上します。
こんな感じで日々の体重、体重減少量、体脂肪率、脂肪量、脂肪減少量を記録していました。
ダイエットの第5の矢:ジムでのウェイトトレーニングと有酸素運動
「どうやってやせたの?」って聞かれた時に、「食事制限とジム」って答えているんですが、だいたいの人がジムに食いつきます。ですが!ジムでは痩せません。特にウェイトトレーニングはむしろ筋肉量が増えるので体重が増加します。もちろんトレーニングの仕方によりますが、、、
よく、筋肉量を増やして基礎代謝を増やす、みたいに言われますが、筋肉1kgの増加で見込める基礎代謝の増加は13kcal(50kcalという説もあり、結構バラつきが)。わずか砂糖3g分です。筋肉1kgをつけるのに必要なトレーニング量を考えると、筋トレそのものでのダイエット効果はほぼないものと考えた方がいいみたいです。
それなのになぜ筋トレをやるかというと、糖質制限での減量時は糖質の代わりのエネルギーにタンパク質も使用されるため、脂肪とともに筋肉量も低下してしまうから。筋肉量の低下を軽減するために筋トレを行うわけです。あと自分の場合はただ減量をするのではなく、体のデザインを整えていこうという狙いもあったので(その前に顔のデザインをなんとかしろという悪口は母ちゃんが悲しむのでやめろ)、筋トレも導入していました。
有酸素運動については、10kg減を達成した暁には昔やっていたトレイルランニングを再開しようと思っていたのでその下準備として。減量の効果はあまり期待していません。
具体的に言うと、おれが10kmを走って消費するカロリーがおよそ600kcal。脂肪1kgのカロリーが7200kcalなので、1時間ジョギングをして見込まれる脂肪減少はわずか83gです。しかも、その1時間で消費する600kcalは全てが脂肪由来ではなく、まずは血液内の糖質系のエネルギーから使われるため、実際の脂肪燃焼量としての見積もりはそれよりも低め。走った後に体重が減っていてもただ水分が失われただけで、体の恒常性を保つシステムにより水分を摂取したら元に戻ります。2km走っておにぎり一個ぶんのカロリー消費。実はジョギングのダイエット効果って思ったよりも低いので、走った後にいい汗かいたっつってスポートドリンクをガブ飲みしたらそれだけでパーです。
有酸素運動をダイエットに取り入れるなら食事の制限と合わせて行った方が効果的かと。
で、具体的に行なっているジムのメニューがコチラ。
・トレッドミル:15分(最大心拍数の65%程度の脂肪燃焼ペースで2.5km)
・アブドミナルクランチ:3セット(8〜10回程度が限界の重量にて)
・チェストプレス:3セット(8~10回程度が限界の重量にて)
・ラットプルダウン:3セット(8~10回程度が限界の重量にて)
・シーテッドロー:3セット(8~10回程度が限界の重量にて)
・バックエクステンション:3セット(8~10回程度が限界の重量にて)
・トレッドミル:45分(最大心拍数の65%程度の脂肪燃焼ペースで7.5km)
こんな感じで週1回行っています。
筋トレは超回復のサイクルもあるので毎日やるのはそれほど効果的でないというのが近頃のセオリーで、おれの場合はそんなに時間も取れないということもあり週一回くらいのペースでやっていました。
前述のとおり、これで減量を狙っているわけではなく(ジム翌日はおれの場合体重増加します、調べてみたら疲労した筋肉が水分を蓄えようとするかららしい)、どっちかっていうと気分転換っていう効果の方が高い気がします。ジムのあとって本当に気分爽快になるのね。これは習慣としてずっと続けていきたい。
ダイエットの第6の矢:脱糞ダイエット
半分ネタですが、、、ウンコはダイエットの親友です。なによりわかりやすくカタマリとして質量が体外に排出されるので減量効果は絶大でしょう。減量期間中はとにかく便意には逆らわず、1日のうちでウンコの時間が最も神聖な時間となっておりました。
具体的な食事について
減量期間中の典型的な食事のパターンはこんな感じ。
朝食:完全無欠コーヒーのみ
上記のグラスフェッドバターとMCTオイルを入れたコーヒーですね。
これだけ。
昼食:アーモンド80g
アーモンド80gで炭水化物量は15g。なかなか優秀なんです。個人的にはまとめ買い推奨。
夕食:肉野菜炒めと味噌汁とチーズ
だいたい毎日こんな感じでご飯は一切食べません。豚肉と豆腐のキムチ炒めとか、毎日の夕食献立での妻のサポートは本当にありがたかったです。物足りない場合は豆腐をご飯に見立ててニセご飯として卵納豆豆腐を摂取。
上記でおおよそ1日の炭水化物量は30g程度に抑えられます。
ご飯一杯でだいたい60gの炭水化物量なんで1日3食でその半分。
ちなみに総カロリーは基礎代謝とトントンの1500kcalくらいかな。
炭水化物さえ摂取しなければオーケーなので、肉と野菜は一切我慢しませんでした。そのため、減量中もつらいっていう感覚はほぼナシ。目の前で妻が美味しそうに食べるご飯を羨ましいとは思ったりしましたが、、、
ガッツリ鶏肉、ディアボラ。こんなものを食べても大丈夫です。いろいろメニューを考えるのも楽しい。
で、ビタミン類とかの不足がちょっと気になったので(ダイエット期間中、体調はすこぶる良かったですが)、下記のマルチビタミンサプリを毎日摂ってました。
空腹対策とコンビニの食材
スタートから2週間くらいはとにかく腹が減ります。そこをどう切り抜けるかってところがポイントなのですが、自分の場合はコンビニで売ってるカットキャベツをとにかく腹に詰め込むという荒技で乗り切りました。空腹感って実は血糖値に依拠する部分が大きいようで、糖質制限に体が慣れてくると血糖値の増減の幅が小さくなり、通常の食生活時の「腹減った感」って少なくなっていきます。「腹減った」ではなく「栄養とっとこうかな」って感覚。こうなればあとはその習慣を続けていくだけです。
前述の通り、炭水化物以外はなんの制限も必要ないので、自分の場合はファミチキとかセブンイレブンのフランクフルトとかチーズとかゆで卵とかを食べていました。ファミチキ2個とカットキャベツ2袋とかそういう感じでお腹を満たしてましたがそれでも減量できてました。
あと、カロリーハーフものとかは気をつけた方がいいです。あれ、結局1g=7kcalの脂質を1g=4kcalの糖質に置き換えているものが大半っぽく、糖質制限的な観点から見るとカロリーが高くても炭水化物量が少ない方を選んだ方がよろし。
以下、役に立つコンビニ食材などを列挙。
・ファミチキ
・ローソンのブランパン(大活躍。一個驚異の糖質2.2g!!!)
・ラカントS
→糖質ゼロの自然由来の甘味料。どうしてもスイーツ的なものが食べたくなったときはラカントSを使って糖質制限プリンや糖質制限豆乳ケーキなんかを作って食べてました。うまいんです。
・6Pチーズ
・アーモンド
・ファミマのバターオイルコーヒー
・紀文の糖質ゼロ麺
・サラダチキン(あんまりおいしくないのでおれはあんまり食べません)
・コンビニおでん類で炭水化物量の少ないもの
上記の食材ならたらふく食べても大丈夫。
あと、お酒についてはアルコールに含まれるカロリーはエンプティカロリーだからいくら飲んでも大丈夫とかそういう意見もありますが、自分は肝機能の改善とQOLの向上がダイエットのテーマだったので基本的に控えていました。四ヶ月で飲んだの数回くらい。付き合いの飲み会もほとんどの機会をウーロン茶で過ごしてました。不思議なもので飲まないでいるとそれでいいやって気になっていくんですよね。とにかくひどい二日酔い体質なので、これなら飲まない方がQOL的にも調子いいよねって気分。飲むときは糖質制限的にはハイボールの一択です。
マインドセット=考え方とか認知について
これが一番大事なのかも。結局上記を達成するポイントは「気持ち」なんですよね。ダイエットを目の前にすると、「〜〜だから自分にはできないなあ」って気持ちになりがち。でも、それ、本当に仕方がない理由ですか?「仕事の付き合いの飲み会が多いからできない」いや、できますよ?飲み屋メニューなんてタンパク質の宝庫です。付き合いだから飲まなきゃ?ウーロン茶でいいじゃないですか。ダイエット中です、なんて付き合いの飲み会の話題として完璧ですよ。無理矢理にでも飲まなきゃいけないんだったらその生活環境と人間関係をどうにかするべきです。昭和のサラリーマンじゃないんだから。
そんなこんなで、とかく人間はダイエットを目の前にして「できない理由」を無数に並べ始めますが、それってただ逃げているだけなのでは、と一度立ち止まって見ることが大切です。アドラーさんも「人間は目的のために理由を作り出す」って言ってるとおり、痩せようとしない自分を正当化するという目的のために減量できない理由をこしらえるわけですな。
「今からダイエットを始めないと脳が爆発してあなた死にます」って言われたらみんな減量くらい余裕でできるんじゃないかな。あとよく「炭水化物を食べないなんて体に悪いよ?バランスよく食べなきゃ!」とかも言われたりしますが、「じゃあ炭水化物を摂取しないことによって具体的にどんな栄養素が不足して、それによってどういう弊害がどのくらいの期間で顕在化しますか?」って質問したらたぶん答えられない人がほとんどなはず。少なくとも自分はこの減量で健康診断の数字は改善されたし、プラクティカルになにより減量という形で結果は出ています。よしんば栄養バランスに多少不均衡が生じても、メタボでいるよりは相対的に健康になったと言えるのではないでしょうか。
ともあれ、「健康バランス論」を出してくる人は、無意識にでもそれを「自分がやせない免罪符」に使用しているケースが多いです。人に言われたら愛想笑いをしていれば良いですが、自分の中に生じた場合は深層意識をセルフモニタリングして「そういう思いでダイエットに向かわせない根幹はなんなのか」というところのレイヤーまで深度を深め、それでもやせたくないならやせなければいいし、やせたければやせればいいと思います。もちろん、ダイエットの実践には個人差があるので常に体調には気をつけて。
おれの場合は目標を立てて数字を積み上げていくのが大好きな変態なので上手くいきましたが、なんらかのモチベーションと認知のパラダイムシフトは絶対に必要で、方法論は方法論でどうでもよく、成功か失敗かのキモは結局そのマインドセットにあるんじゃないかなーと。
と、だいたいこんな感じです。
かなり極端なのはご覧のとおりなので、ご自分でやる際には健康状態に細心の注意を払いつつ、もうちょっとマイルドに取り組むといいかと思います。おれは多少健康を害しても減量する方がマシと思ったのでこんな感じにやったわけですが、体調はとっても良いし、脳みそのパフォーマンスも改善された実感があります。集中力と判断力、あとアイデアを実行に移すまでの軽さが出てきたというか。
とりあえずもうちょっとこの感じで減量を進め、体脂肪率一桁を目指そうと思います。
長文でしたが最後までお読みいただきありがとうございました!
さあ、レッツ減量!